10月28日(土)、水辺の小さな自然再生事業・川の自然観察会「そこここ。」で中川研究林技術職員の馬谷と天塩研究林助教の大平が講師を務めました。
今年もパンケナイ川には遡上したサケを狙ってオジロワシやオオワシが集まって来ています。今回の参加者は8名で、まずは遡上したサケとワシ類の観察を行いました。
出発前に配った双眼鏡を使い、橋の上で観察していると、1羽また1羽とオジロワシやオオワシを見つけることができました。肩の模様が真っ白で遠目からもはっきりとオオワシとわかる立派な個体がおり、「かっこいい!」と声が上がっていたことが印象的でした。
現地では馬谷からサケの生活史と森への還元の話がありました。
川で生まれたサケは海へ下り、成長して再び川へ帰ってきて産卵します。帰ってきたサケは様々な動物の餌として陸に持ちあげられます。サケはやがて朽ちていきますが、同時に海の栄養分を森に持ち帰ってくるという重要な役割を果たしています。
少し移動して、先程より下流へ来ました。
ここでは大平より水生昆虫についての解説がありました。
「これはカワゲラの幼虫、この芋虫みたいなのはトビケラの幼虫、この大きいのはヘビトンボの幼虫、よく見ると可愛い顔をしているんです」と次々に紹介されていました。参加した方々は様々な形をしたとても小さい生き物に魅せられていました。
当日は非常に天気も良く気持ちの良いイベントでした。中川町には身近にこんなにも生き物に富んだ場所があるということをお伝えできたと思います。このようなイベントに限らず、生き物に触れる体験のきっかけになれば幸いです。
(中川研究林 高橋)