2019年10月27日(日)の自然観察会には、地元音威子府村、中川町のほか、浜頓別町や幌延町、名寄市、士別市の方など計25名の皆さんにご参加いただきました。
いつもなら集合してすぐにバスに乗って移動するのですが、今回はオジロワシ特集として、まずは講義室にて、中川研究林で行ってきたオジロワシの研究内容をご紹介しました。
1996年から続けている繁殖状況調査や、雛の食性調査、不定期で行ってきたビデオカメラ調査、最近実施した自動カメラ調査の概要をそれぞれお話した後、北大大学院環境科学院修士2年の森田さんから自身の研究内容と卵から孵化して雛が巣立つまでのカメラ画像を紹介していただきました。最後に、この時期北方から渡ってくるオオワシとの見分け方をお伝えして、双眼鏡の使い方を練習してから、バスに乗りました。
中川の道の駅でのトイレ休憩時、遠くで飛んでいるオジロワシを2羽確認。早速双眼鏡が役に立ちました。
パンケナイ川下流で繁殖行動をしているサケを観察したあと、猛禽類の観察ポイントへ。すでにオオワシが渡ってきており、近くまで飛んで来てくれました(写真)。
高台に上り晩秋の紅葉を眺めながら昼食。道端のヤマブドウは熟して甘くなっていました。
帰り道、遠くに巣跡が見える場所へ寄りました。すると、猛禽類のクマタカ(絶滅危惧ⅠB類)が木に止まっているのを発見、飛ぶ姿もみんなで見ることが出来ました。
講義室に戻ってから、雛が巣立つまでのビデオ映像や巣に残った餌の食べ残しの実物を見たり、徳島大グループの発信器調査をご紹介したりして終了。
近くでオジロワシは見えませんでしたが、オジロワシの話は盛りだくさんな観察会でした。
(中川研究林 馬谷)