「北大中川研究林の自然観察会2018秋」を実施しました。

 2018年9月30日(日)の自然観察会には、地元音威子府村のほか、天塩町や名寄市の方など計16名の皆さんにご参加いただきました。

 今回は、まだ本格的な紅葉ではなかったですが(その代わり、ツタウルシやヤマウルシ、タカネナナカマドの紅葉が鮮やかでした)、暑くも寒くもない好天のなか、パンケ山をご案内できました。

 パンケ山は標高632mとそれほど高くはないものの、渓畔林から針広混交林、ハイマツ地帯まで、多様な植生の垂直分布が見られます。また、蛇紋岩地帯ではアカエゾマツの純林が広がっています。

 

 マイクロバスで進んだ針広混交林内には途中、ヒグマが背こすりしたトドマツがあって、爪痕や体毛が残っていました。

 パンケ山の山頂の1.1kmほど手前からはバスから降りてゆっくりと散策しました。道中、熟した果実に触ると種子が飛び散るキツリフネや、茎や葉がざらざらするコウゾリナもあって、植物に触れて楽しめました。そして、坂道を進むと雄大な景色が現れ、ハイマツ地帯を登ると山頂です。

 午後はパンケナイ川でもう少しで産卵しそうなサケの行動を観察できました。

 最後に、中川研究林作業所の森で「森のギャラリー(9月27-30日開催)」を見学しました。森の中の小道を歩いて、木工作家の高橋綾子さんの解説付きで展示クラフトを見て回ったあとは、自然素材でつくられた雑貨や食品を購入したり、焚き火の前でくつろいだり、各自楽しんでいただけました。

 

 今後も機会を作って「北大中川研究林の今」をお伝えできればと思います。よろし

くお願いします。      

           (中川研究林 馬谷)